外科的生検へ
「マンモトームで診断がつきませんでした。
外科的生検をやることになります。
皮膚を直接切り取って調べるので、傷が残ります。
全身麻酔になるため4日ほど入院になります」
え?
ガンて決まってもないのに入院までするの?
全身麻酔なんて、したこともない。
愕然とした。
「あなたの場合、グレーなんです。
白か黒かを言うのはある意味簡単なんですが、グレーの場合の判断が非常に難しい。
他の病院で診断がつかなくてここに来る方も数名いるんですよ」
と医師は言った。
涙が出そうになったが、こらえて医師に聞いてみた。
「もし、このまま次の人間ドックまで様子をみたらどうなりますか?」
「自分のカミさんだったら、絶対外科的生検を奨めます。後でやっておけば良かった、
って後悔したくないから」
と言った。
そんな言い方されたら、やりません、なんて言えるはずなかった。
これで手遅れになったら、もっと家族に心配や迷惑をかけることになってしまう。
入院についての詳しい説明は、5月7日になった。
全身麻酔になるので、採血、心電図、呼吸器検査をしてから帰ることになった。
「入院の間、親に来てもらってご飯の用意とか頼んだら?」
友人に言われ、自分が入院した場合のあれこれを考えなければならなくなった。
この日の医療費 5,810円